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2020.09.14
大坂なおみの全米OP優勝を祝して
大坂なおみが全米OPで二度目の優勝を果たした。大坂なおみは世界から注目される立場を最大限に利用して、アメリカで続く黒人差別で命を落とした方々の名前をマスクに刻んで闘った。世界中の人々がアメリカの黒人差別に関心を持つために。スポーツ選手が政治的なテーマを発信することについて、いろんな意見があるのかもしれない。が、大坂なおみの行動は、憲法が保障する表現の自由の行使であって、発信することそのものを批判することは、明らかに誤りだ。有名になってしまえば、政治的テーマについての表現が禁止される、そんな世の中では民主的な政治など望むべくもないからだ。大坂なおみの表現について、治安を維持することも大切だとの立場から反論するのなら大いに結構である。それも表現の自由だ。しかし、発言すること自体がおかしいという批判は社会を後退させるだけだ。政治的意見表明についてその資格を問わない、これが民主主義の一丁目一番地なのである。日本でもようやく芸能人やスポーツ選手が政治問題について発言するようになってきたが、今回の大坂なおみの勇気ある行動はこの流れを加速させてくれると信じたい。