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2021.01.08

無言館10/5分

長野県上田市に「無言館」という美術館がある。

戦争で亡くなった画学生たちの作品を収集・展示している。

実際の上田市の無言館は広くて展示も多い(天井にもレプリカが貼ってある)が、神戸からは遠く、疲れる(同じ長野県の安曇野にある、いわさきちひろ美術館をかけもちで行こうとすると、路線が違うので1日では無理)。

その無言館が、神戸ゆかりの美術館(六甲アイランド)に出張してきたので、先日みてきた。

コロナウイルス禍で色々注意はあったが、だいたい2時間くらいで見て回ることができる。立ちっぱなしでは疲れる。

画布ではなく紙の上に油絵の具で彩色したもの、かなり痛んだものもあり、これを全国各地をたずねて収集した窪島誠一郎館長の執念には頭が下がる。

軍隊への招集前に1日で自画像を遺影の代わりに描き上げたものなど心が痛む一方で、日本画のアートフォーアート、ルノワールを思わせるもの、進駐先のベトナムやタイでの風景を描いたものなどもあり、反戦メッセージがあるわけでもない。

それでも、おそらく無念の死を遂げた画学生たちの絵画からは生への渇望を感じることができる。

戦争が終わって75年。

日本人からはその記憶も反省も薄れてきているけれども、絵画から厭戦気分は伝わってくる気がした。

人生は短くても芸術は長い

神戸での開催は2020年11月29日(日)まで

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