その他
2025.07.27
愛犬について思うこと
私は今年で10歳になるミニチュアダックスフンドを飼っている。名前はジャッキー、性別は男性、色はブラック&クリームで、ミニチュアなのに9キロの巨漢だ。胴回りは50㎝以上あり、外泊時のオムツはなぜか大型犬用サイズだ。
9年ほど前にペットショップに犬を買いに行ったら、すでに檻が明らかに小さすぎる巨漢へと成長したミニチュアダックスフンドがおり、一目で売れ残っていることが分かった。檻から出すといきなりひっくり返ってお腹をみせ、必死でアピールをしてきたので、気の毒になって家で飼うことにした。
間もなくして皮膚病であることがわかり、全身の毛がぬけ始めた。しばらく放っておくと、掻きすぎて血だらけになったので、近所の獣医さんに診てもらったら、この子の皮膚病(アトピー)のレベルはうちの病院で1,2位を争う激しさですと宣告された。
そこからドクターショッピングの日々が始まった。いくつかの獣医さんにかかって、薬や食事、自然療法など何種類かの治療をためしたが、一向に良くならなかった。あまりに外見がボロボロなので、まだ1歳なのに散歩をしているとよく老犬に間違えられ、年齢を言うと驚かれた。体重も一時期は3.5キロまで落ち、このままあの世へ旅立つのかと真剣に不安になった時もあった。
ドクターショッピングを初めて1年くらい経ったとき、東灘区にあるリバティという病院に、皮膚病をアメリカで研究している今井先生という有名な先生が月に1度だけ来ていることが分かり、運よく予約ができて診てもらえることができた。今井先生はいくつかの検査を経て、原因が食べ物で、特に肉類に含まれるたんぱく質が悪さをしているのだろうと診断してくれた。
そして鮭しか入っていない皮膚病犬用ドライフードだけを与え始め、あとは週に1回、皮膚病犬用のシャンプーで身体を洗ってあげると、みるみるうちに皮膚が良くなっていき、毛もふさふさになって体重も戻ってきた。
そこからは月に1回だけリバティに行って注射を打ってもらい、あとはシャンプーと食事制限だけで皮膚の炎症が抑えられるようになった。
2年ほど前からは、ササミや鹿のお肉も食べられるようになり、食欲もますます増して現在の体型にまで至ってしまった。今では散歩をしていると、「とても楽しそうに歩いてますね」と言われたりする。きっと痒くない身体を手に入れて、それだけでハッピーなのだと思う。今井先生やリバティのスタッフの皆さんにひたすら感謝の日々である。八木和也