その他
2021.09.04
危機意識について
「危機意識」について 2021/09/03
「・・・どうもヒトという生物はリスクに対する感受性が鈍いようなのだ。今、それほど困っているわけではないならば、現状がそのままであり続けるのが心地よい。そう願ってやまないので、現実を見る目が鈍る・・・そして、多くの人が現状維持でいいと思っているとき、どこかにそのひずみがあっても、それは見過ごされてしまう」(2021年7月18日「毎日新聞・時代の嵐」総合研究大学院大学長 長谷川眞理子さん)。日本人は取り分け「見てみない傾向が強く」
現実を直視しようとしない。地球の温暖化が進み、気候変動による大災害が世界各地で起きても、「私の家族や、私には起きない」「起きたとしても悪いのは行政や国であり私ではない」、そのくせ選挙には行かない、現実を変えようともしない。
台湾危機がささやかれています。中国人民解放軍による台湾侵攻はありうるのか。習近平国家主席は、台湾統一は「歴史的任務」と宣言、香港で起きている事態、現状を力で変更しようとする中国の姿勢からすると十分ありうることです。今年4月20日発行「自衛隊最高幹部が語る令和の国防」(新潮新書)によれば、「台湾は日本にとっても守るべき第一列島線の直ぐ西にある戦略上の要衝」「日本防衛の最前線」と指摘されています(台湾は中国から海峡を隔てて100㎞、台湾から与那国島まで110㎞)。中国軍の台湾侵攻は安保関連法制の重要影響事態あるいは危険存立事態あるいは、制海・制空権侵害として否応なく日本は巻き込まれます。台湾危機は日本を戦争に巻き込む極めて現実的な危機であり、私たちの「普通の暮らし」が突然なくなる日がきます。そうならないように、そろそろ自分たちに起こる危機について真面目に考えませんか。