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2026.03.15

ホルムズ海峡への艦船派遣要請について思うこと

トランプ大統領が、昨日、英国・フランス・中国・韓国などとともに、日本を名指しでホルムズ海峡への艦船派遣を期待するとSNSへ投稿した。

 

アメリカとイスラエルによる違法な攻撃で始まったイランとの戦争はすでに二週間が経過したが、想定通りには進んでおらず、トランプ大統領は、国際社会に広く参戦を呼びかけ、自らの攻撃の正当性を訴える手段に転じた。

 

違法な武力攻撃であったとしても、局地的で、短期的な攻撃に留まる場合であれば、国際世論・国内世論の支持などなくとも政権へのダメージは大きくない。

 

アメリカ政府は、1月3日に違法にもベネズエラを襲撃し、マドゥロ大統領をアメリカへ連行したが、わずか数時間の出来事で反撃もなかったために、国際社会の関心は続かなかった。

 

ところが、今回のイランとの戦争は、当初想定していたとされる4週間~5週間では収まる気配がないことがほぼ明らかとなり、このままでは多方面からの批判が強まることは避けがたい状況となった。そこで、他の国々からの軍事的コミットメントを通じ、国際社会からの承認を得ようと企図たわけだ。

 

しかしながら、イランへの攻撃が法的に正当化される余地などないことは繰り返しこのコラムでも述べてきた通りだ。

 

したがって、他国がアメリカの攻撃に軍事的にコミットするということは、その国もまた国際法違反を侵すことになる。これは、場合によっては国際刑事裁判所でその国のリーダーが裁かれることを意味する。

 

よって、トランプが期待したところで、他の国がホルムズ海峡へ艦船を出動させることなどまずあり得ないだろう。

 

高市総理が3月19日からトランプ大統領と会談することになるが、さすがの高市総理も以上で述べたことは頭に入っているはずで、艦船派遣を請け負うことなどあり得ないと思いたい。

 

高市総理はくれぐれも軽率に返答などせず、全部持ち帰って検討するということで、せめてお茶を濁して日米会談を乗り越えて欲しい。八木和也

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