中神戸法律事務所 Nakakobe Law Office

Column

中神戸法律コラム一覧

Column

中神戸法律コラム一覧

最近のニュース

2025.07.14

参議院議員選挙について思う事(2)

 前回に引き続いて参議院選挙について、私が思うことを述べたいと思う。

 移民をめぐる問題については、以前にも書いたが、この問題について世の中の注目が集まっているようのなので、私の意見を別の角度からもう少し述べたいと思う。

 日本が失われた30年となり、成長が鈍化したまま他の先進国に置いていかれてしまった現状への解決策として、私は移民問題を積極的に捉えるべきだと考えている。

 日本は旅行に来た外国人がもう一度行きたくなる国世界一位だそうで、私が事件を通じて知り合った日本に住む外国人の話しを聞いていても、日本の医療水準や社会インフラの完成度、食文化の豊かさなど、世界最高だと口を揃えて言ってくれる。

 もちろん、日本人は皆親切で礼儀正しいところ、犯罪が少ないところも住み安さをアップさせているゆえんだろう。

 日本は、世界中の人々が住んでみたいと思わせることのできる魅力ある国なのである。

 ところで、アメリカという国が経済力で世界断トツの一位を続けているのは、移民国家としての歴史から、世界中の優秀な人材を集めてくることができたからである。
  
 テスラの創業者イーロンマスクは、南アフリカの出身だし、Googleの創業者の一人セルゲイ・ブリンはモスクワ生まれだ。

 日本は、今は労働者階層の不足を補う目的で外国人を徐々に増やしているが、もっと広く、知識階層の外国人もどんどん入れて、もっと外国人事業者が活躍しやすい社会へと生まれ変わるべきではないかというのが私の意見である。

 日本は、どうしてもペーパー試験を通ってきた秀才たちが高いポジションを占めがちで、全く新しい発想で事業を展開する人材が育ちにくい。

 このハンディキャップを補うために、もっと日本の大学を解放し、もっと外国人創業者を生み出せるような社会になって欲しい。

 もちろん、前回書いた通り、永住権を与えるうえで一定のスクリーニングは必要だとも思うが。

 このように大きく舵を切ることが、日本が失われた30年から抜け出せる唯一の方法なのではないかと考えている今日この頃である。
 
 今注目を集めている排外主義(外国人を日本から排除する考え方)は、現実を直視しない、感情的な政策でしかないというのが私の意見である。八木和也

お問い合わせ