コロナ禍になってから，パーティー登山も遠出もしなくなり，近場のマイナールートのソロハイクをささやかな楽しみにするようになった。普段の土曜日は主に書面書きの仕事日にしているが，4月29日（金）祝日に事務所に出て仕事をしたので，天気予報も良かった翌30日（土）はお休みにして１か月半ぶりにソロハイクに。ルートと通過時刻は次のとおり。
神戸市バス２系統五毛バス停9:50→杣谷→10:11ハチノス谷西尾根→11:06長峰山688ｍ→11:46穂高湖→11:58シェール槍643ｍ（昼食）12:30→13:05摩耶山702ｍ→天狗道→13:15行者尾根→青谷道→14:05青谷バス停
予報どおりの好天で，新緑の中，さわやかな山歩きを楽しむことができた。登山地図では，ハチノス谷西尾根は点線ルート（注では「難ルート」。一般的なルートは実線），シェール槍と行者尾根は点線もない全くの無印で，いずれもマイナールート。迷わないために，市販の登山地図とは別に，国土地理院の地図に磁北線（地図上の真北ではなく，コンパス（磁石）が示す北方向の線）を入れて印刷した地図とコンパス，高度計を持って行き，自分の地図上の現在地を確認しながら歩く。ハチノス谷西尾根とシェール槍は今回が初歩き，行者尾根は昨秋以降登りで２回歩いたが，下りは今回が初めて。
ハチノス谷西尾根は踏み跡が明瞭で迷うところはない。結構な急登続きでしんどいが，2/3くらいまでは海側と西側の摩耶山方向の展望が良く，2021年6月に登録有形文化財になった廃墟の旧摩耶観光ホテルもよく見えた。満開のミツバツツジや新緑のトンネルが素晴らしい。このルートでは，長峰山頂まで一人も出会わなかった。

ハチノス谷西尾根の鉄塔下をくぐる登り　　　　　ハチノス谷西尾根の新緑のトンネル　　満開のミツバツツジ

穂高湖という名前には？だが，上高地の大正池に雰囲気が似ているとして命名されたらしい。六甲山には，カスケードバレイ（杣谷），ドントリッジ，シュラインロードなどカタカナの名前が多いが，シェール槍（やり）は，明治時代のドイツ人シェール氏が愛した道としてシェール道があり，その起点にあるとんがった山なので命名されたらしい。穂高湖正面に見ることができ，整った三角錐でなかなかかっこいい山だ。穂高湖の周回路北西部に取り付きがあり（手書き案内プレートあり），6分で登頂できた。山頂からは穂高湖を見下ろすことができ，摩耶山方面の展望も良い。ここは，結構多くの人が登頂している。

穂高湖とシェール槍

　摩耶山掬星台にはおそらく数百人のハイカーがいたと思う。すぐに通過。
下りの天狗道から途中で行者尾根に分かれると，人がいなくなった。この尾根は海側の展望が素晴らしい。また谷が深い青谷の新緑を見下ろせるのもうれしい。約270ｍの高度差を25分で降りたが，結構急で危険な箇所もあり，疲れが大きいときの下りには余り向かないと思った。

　行者尾根から見る青谷とポーアイ方面

　特に急いだわけでもないのに，予定より１時間半以上早く下山できてしまい，快適だったが，ちょっと物足りなく感じた。（2022年5月1日記）